ブログ

TRANOMON HILLS Station
Front Dental Clinic

インプラントは失った歯の数だけ必要なの?インプラントの応用例を紹介します

こんにちは。歯科医師の戸澤です。
インプラント治療は、欠損した歯を補う方法として画期的な方法です。失われた歯の部位や失った歯の本数は患者さまそれぞれ違います。インプラントを相談される際に、患者さまから奥歯を3本失ったが失ってしまった3本分のインプラントが必要ですか?入れ歯を使っているけどインプラントに置き換えると費用もかかりますよね?と聞かれることがあります。失った歯の数が多いほどインプラントの本数が増えるので費用や外科的な手術の回数が増えてしまい患者さまの負担が大きくなると考えられ、治療を諦められている方もいらっしゃるかもしれません。インプラントを有効に使う方法をご存じでない方もたくさんいらっしゃいます。インプラントはブリッジとしても、入れ歯の支えとしても使用でき、少ないインプラントでも多くの歯を補う事ができます。特に有効的なのが入れ歯の動揺という動きによって痛みや違和感が大きくなる動きの制御がしやすくなることで咀嚼という機能的な面でも優れています。また、前歯などの目立つところにかかる入れ歯のバネをなくすことができることもあり、審美的にも優れた入れ歯を作製することが可能です。今回はそんなインプラントの必要な本数や応用例についてご紹介します。

1、前歯と奥歯、適切なインプラントの本数は?

1、前歯と奥歯、適切なインプラントの本数は?

前歯と奥歯ではインプラントの役割が少し違います。前歯は根が一本で食事などの咀嚼をする際に食べ物を噛みちぎる、切断するような働きをし、笑ったときには特に目立つ場所になります。奥歯はすり鉢の役割と言われることもあるように、食べ物をすりつぶし細かくする働きをします。歯には相当な力がかかるため奥歯の根は2〜4本と顎の骨にどしっと埋まっています。
前歯のインプラントは機能性はもちろんのこと、高い審美性も要求されます。周りの歯茎や天然の歯とのバランスが必要不可欠です。アジア人は歯槽骨を覆う歯肉の厚みがとても薄く、インプラント周囲を自然に維持・回復するには様々なテクニックや配慮が必要になります。しかしどんな手段を講じても、歯茎や骨が時間の経過とともに痩せてしまうこともあります。インプラントの大事条件の一つである骨がしっかりとあるところに埋め込むという条件を守るため、あえて1歯1本のインプラントを入れずに、埋め込んだインプラントの隣にダミーの人工歯を連結させ審美的なバランスを維持する延長ブリッジという方法もあります。つまり失った前歯の本数は2本でも一本のインプラントで人工の歯を2本連結させることができるのです。
奥歯のインプラントは噛み合わせ、機能性を重視して骨に埋め込む位置や本数を決定する必要があります。そのため、すりつぶすような激しい横揺れに耐えることができるようにできれば1本の欠損に対して1本のインプラントを埋め込むというのが理想的です。ただし、インプラントもブリッジのように3本欠損部の前後に2本のインプラントを埋め込み、インプラント2本で3本分の人工歯を装着することも可能です。また、対になる歯の残っている本数にも影響されます。これまでの研究から5番目の歯(第2小臼歯)まで残っていれば咀嚼するのに大きく影響はないという結果もあり、必ずしも失った本数のインプラントを埋め込む必要性はありません。歯科医師とさまざまな要因を総合して適切な本数を相談しましょう。

2、 多数の歯が失われている場合のインプラントの応用

2、	多数の歯が失われている場合のインプラントの応用

これまで多数の歯が失われてしまい、長いブリッジが装着されている、取り外し式の入れ歯が装着されているという方もいらっしゃると思います。失った歯を補う方法はさまざまですが、特に入れ歯に対してインプラントを応用すると見違えるほど使いやすく審美的で機能的な入れ歯になることをご存知ですか?入れ歯でこんなお悩みをお持ちの方いらっしゃいませんか?

・入れ歯のバネが目立って見た目が悪い
・噛むと痛い、うまく噛めない
・入れ歯が合わないので作り直しを何回も繰り返している
・入れ歯が落ちる、外れる、動く
・入れ歯にするとしゃべりにくく、人前で自信を持って話せない
・骨が細く痩せていてインプラントができないと言われた事がある
・インプラントにしたいけど手術が大変そう、費用がかかる

そんなお悩みを解決できる方法があります。費用や身体の負担を軽減して最少4本のインプラントで歯を固定するオールオン4、2〜4本のインプラントを使用して入れ歯を固定するインプラントオーバーデンチャー、残っている歯があり数本のインプラントを利用した部分入れ歯という3つの方法です。それぞれの特徴をご紹介します。

●オールオン4

●オールオン4

インプラントの本数が少ない、つまり人工歯一本あたりの費用が抑えられます。人工歯は固定式のため動く事がなく機能的で噛みやすいのも特徴です。固定されているのでクリーニングは装着したまま行いますが、歯科医師が定期的に人工歯を外して人工歯とインプラントのメインテナンスを行うことができます。

●オーバーデンチャー

●オーバーデンチャー

インプラントの本数は2〜4本で抑える事ができ、通常のインプラントやオールオン4に比較しても費用を抑えることができます。インプラントに磁石などを付けることにより、入れ歯が安定するため通常の入れ歯に比べて動きづらくなります。患者さまご自身で取り外しができるので通常の入れ歯と同じケアが可能です。入れ歯はインプラントが骨としっかり結合するのを待つ3〜4ヶ月後に作製していきます。

●インプラント部分入れ歯:IARPD

●インプラント部分入れ歯:IARPD

残っている歯が数本あり通常の入れ歯では金属のバネが目立って見た目が悪い、残っている歯にできるだけ負担をかけたくない、失った歯を固定式のインプラントで補うには費用がかかるなど、部分入れ歯にお悩みの方も多くいらっしゃると思います。そんな症例にも有効なのがインプラントです。適切な位置にインプラントを1〜3本ほど埋め込み、磁石などを用いることで取り外すことができ清掃性も良く、入れ歯の動揺が軽減されるため噛みやすく、前歯などの目立つところのバネをなくすことで審美的にも優れたインプラント部分入れ歯が可能です。

まとめ

インプラントは失った歯を補うとても有効な手段になります。通常のインプラントで一本のインプラントに一本の人工歯を装着し歯を作ることは機能的、審美的にもちろんベストな治療と言えるでしょう。しかし、患者さまそれぞれ何を一番優先的に解決されたいか、どこを妥協したくないか、お悩みはさまざまです。長年入れ歯を使用されてきて残っている歯の負担が心配、バネが歯にかかるので見た目が悪く自信を持って笑うことができない、総入れ歯になってしまい、入れ歯の安定性が損なわれてしまったなど歯を失うことで感じられるお悩みはたくさんあると思います。私が専門にしている補綴治療は被せ物や失った歯を補う治療の専門です。インプラントが有効であることに間違いはなく、その応用の幅が広いこと、さらにインプラントを応用することで患者さまが得られる満足度も非常に高いことを実感しております。入れ歯で色々なことを諦められていませんか?解決する方法がきっとあると思います。お悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 虎ノ門の歯医者
「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」

〒105-0001
東京都港区虎ノ門1-21-19 東急虎ノ
門ビル1F
Tel:03-3500-3630

診療時間 月・金  9:30~14:00/15:00~18:00
水    9:30~14:00/15:00~19:30
木    9:30~18:00
土   10:00~13:00/14:00~17:00(不定期)
休診日 日曜・祝日