出っ歯を矯正する場合にかかる費用はいくらくらい?内訳も解説
こんにちは。東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」です。

出っ歯の矯正にかかる費用は、矯正方法によって異なり、歯科医院によっても大きく変わります。また、歯列全体の矯正か部分矯正かでも変わります。
この記事では、矯正方法ごとの費用相場と費用の内訳を詳しく解説します。保険適用になるケースや、出っ歯の矯正費用をできるだけ安く抑える方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
出っ歯とは

出っ歯とは、上の前歯が下の前歯より、前方に大きく突き出している状態です。医学的には、上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれます。
出っ歯の原因
出っ歯の原因には、先天的な要因と後天的な要因(生活習慣や癖)があります。2つが重なって症状が強く出るケースもあります。
先天的な要因は、以下のとおりです。
- 上の前歯が傾いて生えている
- 上顎が大きい、あるいは前に出ている
- 下顎が小さい、あるいは後退している
出っ歯になりやすい生活習慣や癖は、以下のとおりです。
- 指しゃぶり
- 乳児期を過ぎてのおしゃぶりの使用
- 口呼吸
- 頬杖の癖
出っ歯を放置するリスク
出歯を矯正せずに放置すると、見た目を気にしてコンプレックスを抱えたり、サ行やタ行の発音が不明瞭になったりします。前歯で食べ物を噛み切りにくいため、十分に咀嚼できず胃腸に負担をかけることも少なくありません。
噛み合わせが悪くなることも多く、顎の関節に負担がかかって顎関節症を引き起こす可能性もあります。
出っ歯を矯正する場合にかかる費用

出っ歯の矯正費用は、治療法によって異なります。基本的には自費診療になるので、歯科医院によっても変わります。
治療法ごとの費用相場は、下記の通りです。
ワイヤー矯正(表側矯正)
歯の表側(頬側)に矯正装置を取り付ける、もっとも一般的な矯正方法です。1本1本の歯にブラケットを強力な接着剤で装着し、ブラケット同士をワイヤーで連結して、少しずつ歯を移動させます。
矯正期間は症状によりますが2年ほどが一般的で、費用相場は全体矯正で60〜120万円、部分矯正で30〜60万円です。
矯正期間中に自分で装置を着脱することはできず、歯科医院で4〜6週間ごとに調整します。ブラケットが外れる可能性があるため、硬いものや粘着性のある食物は避けることが望まれます。また、磨き残しが生じやすいため、歯磨きを丁寧におこなう必要があります。
ワイヤー矯正(裏側矯正)
歯の裏側(舌側)に矯正装置を取り付ける矯正方法です。表側矯正より目立ちにくいメリットがあります。矯正期間は表側矯正よりやや長く、3年程度かかるのが一般的です。
ワイヤー矯正(裏側矯正)の費用相場は、全体矯正で90〜150万円、部分矯正で40〜70万円です。
矯正中は、表側矯正と同様に、定期的に歯科医院でワイヤーを調整し、硬いものや粘着性のある食物を避ける必要があります。歯の裏にある矯正装置に舌が当たるため、痛みや喋りづらさを感じることがあります。
マウスピース矯正
歯科医院で透明のマウスピースを作成して装着し、歯を移動させる方法です。少しずつ形の違うマウスピースを数十枚作り、定期的に交換して歯を動かしていきます。矯正期間は1~2年が一般的です。
マウスピース矯正の費用相場は、全体矯正で70〜110万円、部分矯正で30〜60万円です。
マウスピースは自分で着脱できますが、食事と歯磨き以外の時間はつねに装着するのが理想です。装着時間が短いと効果が出にくく、矯正設計を見直さなければならないこともあります。
出っ歯を矯正する場合にかかる費用の内訳

上記の費用には、矯正装置の作成費以外に、検査費用、矯正管理費、保定装置費用などが含まれていることが多いです。
<矯正治療にかかる費用の内訳>
内容 | 費用 |
---|---|
初診・カウンセリング料 | 無料~5,000円 |
精密検査・診断料 | 3万円~5万円 |
矯正装置作成・矯正管理費 | 50万円~120万円(全体矯正の場合) |
保定装置作成・保定管理費 | 2万円~5万円 |
このように、歯列矯正には多くの段階があり、それぞれに料金がかかります。矯正を始める前に、総額でどれくらいになるかを確認しておきましょう。
出っ歯矯正に保険は適用される?

出っ歯の矯正は、ほとんどの場合、見た目を改善する審美目的とされ、健康保険は適用されません。自由診療で治療費は全額自己負担になります。医院によって費用に幅があるのも、料金を医院が独自に決める自由診療だからです。
ただし、下記のような特定の症状では、健康保険が適用される場合があります。
- 顎変形症と診断された場合
- 先天性疾患が原因の場合
- 永久歯の3本以上が萌出不全の場合
顎変形症があり、咀嚼機能や発音機能に障害があると診断された場合は、健康保険が適用されます。また、先天性疾患が原因の咬合異常(噛み合わせの異常)の矯正にも、健康保険が適用される可能性があります。
可能性のある疾患は、唇顎口蓋裂、骨形成不全症、顔面半側萎縮症などです。
健康保険が適用される医療機関
保険適用での矯正治療は、厚生労働省が認定した指定自立支援医療機関でのみ受けることができます。指定自立支援医療機関は、市区町村の福祉課や都道府県のホームページなどで確認できます。
出っ歯矯正にかかる費用負担を抑えるためには

自費診療での出っ歯の矯正費用を抑えるには、下記のような方法があります。
できるだけ安い矯正方法を選ぶ
前記のように、矯正方法によって費用は異なります。安い方法を選択すれば、費用負担を抑えることが可能です。
例えば、矯正期間中の見た目はいいとは言えませんが、裏側矯正よりも表側矯正のほうが費用は安いです。治療中の見た目や予算とのバランスを考えてみましょう。
部分矯正が可能か検討してもらう
全体矯正ではなく部分矯正にすれば、費用を抑えられます。
ただし、症状によっては部分矯正では十分に矯正できない場合があります。歯科医師とよく相談しながら、ご自身の悩みを解決できる方法を選びましょう。
複数の医院の費用を比較する
自由診療の歯列矯正は、医院によって料金に大きく差があります。複数の医院の料金を比較することで、費用を抑えられるかもしれません。
ただし、費用だけで医院を選ぶことにはリスクもあります。医院の評判や実績、設備なども確かめることが大切です。
モニターとして医院に協力する
医院によっては、モニター割引を行っていることがあります。治療経過の写真やデータをホームページに掲載することがありますが、費用の割引を受けられる制度です。
医療費控除を申請する
医療費控除は、かかった医療費を控除してもらう制度です。審美目的の出っ歯の矯正は医療費控除の対象外ですが、機能改善のための矯正は対象になる可能性があります。医師の診断書の提出で、控除の対象となる可能性が高まります。
デンタルローンを利用する
分割払いやデンタルローンの利用は、費用の総額を抑えることにはなりませんが、一括払いよりも支払いやすいメリットがあります。デンタルローンの金利は年3~9%など金融機関によってさまざまです。
金利の高いローンやクレジットカードの分割払い(リボ払いなど)は、返済総額が膨らむため注意が必要です。
まとめ

出っ歯の主な矯正方法には、ワイヤー矯正(表側矯正)、ワイヤー矯正(裏側矯正)、マウスピース矯正の3種類があり、費用が異なります。出っ歯の矯正は、原則として健康保険が適用されず、全額負担になります。
ただし、症状によっては健康保険が適用されるケースがあります。矯正費用をできるだけ抑えるには、安い矯正方法を選ぶ、部分矯正を検討する、複数の医院を比較するなどの方法があります。
出っ歯の矯正治療を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、妥協なき歯科医療を目指して幅広い治療に対応しています。虫歯・歯周病治療や精密根管治療、生体親和性、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。