セラミックの歯が取れたときの注意点と対処方法!
こんにちは。東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」です。

セラミックは自然な見た目を持ち耐久性に優れた歯科修復材料です。
しかし、様々な原因によって脱落することがあります。「取れたけれど自分で元に戻してもいいの?」「どのように対応したらいい?」と困惑している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、セラミックの歯が取れた際の原因、適切な対処法、さらに避けるべき行動について詳しく解説していきます。万が一の事態に落ち着いて対応できるよう、この記事を参考にしてください。
セラミックの歯が取れる原因

セラミックは高い耐久性を持つ優れた歯科素材ですが、それでもいくつかの要因によって脱落することがあります。では、なぜセラミックの歯が脱落するのか、その主な原因を理解しておきましょう。
接着剤の劣化や不適合
セラミックの歯は、歯科用の接着剤(レジンセメント)によって土台となる天然の歯に固定されています。
しかし、年数が経過して接着剤が劣化し、接着力が弱まることがあります。これにより接着面に微細な隙間が生じると、そこから唾液や細菌が侵入し、さらに接着力が低下したり虫歯が再発したりする原因になります。
通常、セラミックの歯の寿命は5〜15年程度といわれていますが、接着剤の種類や口腔内環境によって変動します。また、初期の接着が不十分だった場合や、土台となる歯とセラミックの適合が不完全だった場合にも、外れるリスクが高まります。
噛み合わせのバランスが悪い
不適切な噛み合わせは、セラミックに過度な力をかける原因になります。例えば、セラミック治療した歯が噛み合わせの支点になっていると、長期間にわたって微細な負担が積み重なり、ある日突然取れることがあります。
また、就寝中に歯ぎしりをしたり食いしばりをしたりする癖のある場合や、豆やナッツ類、氷などの硬いものを強く噛む習慣がある場合も注意が必要です。セラミックに大きな負担がかかり、接着力が徐々に弱くなることがあります。
強い衝撃がかかった
サッカーや野球などの球技、ボクシングやラグビーなどの接触が多いスポーツでは、顔や口元に強い衝撃が加わることがあります。このような衝撃がセラミックの歯に負担をかけ、取れる原因となることがあります。
さらに、転倒や交通事故などで顔面に衝撃を受けた場合も、セラミックの歯が外れる恐れがあります。衝撃の強さや角度によっては、セラミックが割れたり欠けたりすることもあります。
衝撃を受けることの多いスポーツをする方は、マウスピースなどで保護する必要があるでしょう。
虫歯の再発や歯の破折
セラミック自体は虫歯にはなりませんが、その土台となっている天然歯は虫歯になることがあります。土台の歯が虫歯で弱くなったり、根っこにひびが入ったりすると、セラミックの維持が難しくなり最終的に外れることがあります。
セラミックの歯が取れたときの注意点

セラミックの歯が取れたとき、まず大切なのは慌てずに正しい対応を取ることです。誤った行動によって事態を悪化させるケースも少なくないので、やってはいけないことや注意すべきポイントを具体的にご紹介します。
自分で接着しない
取れた歯を自分で戻して使い続けるのは絶対にやめてください。市販の接着剤を使用することで体内に害を及ぼしたり、位置がズレることで噛み合わせが悪化したりするリスクがあります。
また、歯科医院でうまく外せず、再接着するのが難しくなることもあります。一時的に使えればいいと安易に判断せず、必ず歯科医師の診断を受けましょう。
取れたセラミックの保管方法に注意する
外れたセラミックの歯は、状態によっては作り直さずに再接着できる場合もあります。清潔に保管し、紛失しやすいティッシュやキッチンペーパーで包むのではなく、チャック付きのビニール袋などに入れて受診の際に持参するとよいでしょう。
誤飲に注意する
取れたセラミックをそのまま口内に戻すと、誤って飲み込む危険性があります。再治療の手間もコストも増えるため注意しましょう。また、破損した場合は、細かい破片が口内に残っている可能性があるため、よく口をゆすぎましょう。
そのまま放置しない
セラミックの歯が取れた状態を放置すると、その部分を補うために周囲の歯が移動してくることがあります。これにより、全体の噛み合わせが乱れて他の歯に過剰な力がかかるようになり、健康な歯が欠けたり、痛みが生じたりすることがあります。
また、セラミックが外れてむき出しになった土台の歯は虫歯になりやすく、冷たいものや熱いものに敏感になることがあります。時間が経つほど治療が複雑になり、治療にかかる費用や期間も増えるため、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。
食事は注意しながら摂る
セラミックの歯が取れた場合、食事は歯に負担をかけないスープや煮物、豆腐、ヨーグルト、蒸しパンなどの柔らかい食品を中心に選びましょう。また、取れた部分で噛むことを避け、反対側の歯で噛むように意識してください。
冷たい飲み物や熱いスープ、ナッツやせんべいなどの硬い食べ物など、歯に刺激を与える可能性のある食品を控えることも重要です。歯科治療を受けるまでは、予防的な対策を心がけてください。
セラミックの歯が取れたときの対処方法

セラミックの歯が取れた場合、上記の注意点を守りつつ以下の手順で対処しましょう。落ち着いて行動することが大切です。
できるだけ早く歯科医院に連絡する
セラミックが取れたら、最初に治療を受けた歯科医院に連絡しましょう。状況を説明し、できるだけ早く診察の予約を取ることが重要です。
連絡する際には、いつどのような状況でセラミックが取れたのか、痛みはあるのかなど、詳細な情報を伝えてください。また、診察までの間の注意点についても指示を受けることができるでしょう。
取れたセラミックの歯を保管する
取れたセラミックの歯は流水で軽く洗い流し、付着している大きな汚れを落としてください。この時、消毒用アルコールや漂白剤などの強い薬品で洗わないよう注意しましょう。
その後、清潔なティッシュペーパーで優しく水分を拭き取り、チャック付きのビニール袋などに入れておきましょう。
口の中の状態を確認する
取れた部分の歯茎や周囲の歯に異常がないか確認します。出血や腫れ、強い痛みがある場合は、無理に触らずすぐに歯科医院に連絡しましょう。また、鋭利な部分があって舌や粘膜を傷つけそうな場合は、清潔なガーゼなどで覆って保護してください。
応急処置を行う(必要な場合)
痛みが強い場合は、市販の痛み止めを服用することも検討できます。
ただし、歯科医師に相談する際には、服用した薬とその時間を伝えるようにしてください。また、出血がある場合は、清潔なガーゼを患部に当てて圧迫止血を試みてください。
治療を受ける
歯科医院ではまず、取れたセラミックの歯や土台となる天然歯の状態、さらに噛み合わせの状況を詳しく検査します。その結果に基づいて、再装着が可能かどうか、どのような治療が必要になるかが判断されます。
セラミックと歯に問題がなく再装着が可能な場合は、歯とセラミックの表面を丁寧に清掃し、専用の接着剤で再装着します。セラミックが割れていたり、適合が悪かったりした場合は、新たなセラミックの歯を作り直したり他の治療法を検討したりすることになります。
さらに、治療後も歯科医師の指示に従い、適切なケアを続けることが重要です。再装着した場合でも、再び外れないように噛み合わせの調整や定期的なメンテナンスをしっかり行いましょう。
まとめ

セラミックの歯が取れた場合、見た目の問題だけでなく、さまざまな影響が出ます。
しかし、慌てずに適切な対処をすることで、再装着できる可能性を高め早期の回復につながります。最も重要なのは、自分で元に戻そうとせずに、取れたセラミックの歯を大切に保管し、できるだけ早く歯科医院を受診することです。
もし、セラミックの歯に違和感をあったり、少しでも浮いているような気がしたりした場合は、自己判断せずに早めに歯科医師に相談するようにしましょう。
セラミックの歯を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、妥協なき歯科医療を目指して幅広い治療に対応しています。虫歯・歯周病治療や精密根管治療、生体親和性、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。